京都の「食材」
ゆず
伝統的な柑橘として古くから調味料に使われてきた「ゆず

実は、京都の水尾地域は「ゆず栽培の発祥の地」と言われており、その歴史は1000年以上に及びます。

水尾のゆずは、今でも高級食材として料亭や和菓子屋で重宝されています。

今回はそんな日本が誇る水尾の「ゆず」についてご紹介します。
水尾は京都府京都市右京区に位置する開けた地域です。

地名は「綺麗な水が湧くところ」を意味しており、鎌倉時代に天皇がこの地にゆずを植えたことから日本のゆず栽培が始まったとされています。

愛宕山の伏流水と寒冷な気候によって上質なゆずが育つことから、昭和40年代には改めて「ゆずの里」として知られるようになりました。
ゆずの栽培方法には一般的に2種類あり、一般に出回っているゆずの多くはカラタチという木にゆずの枝をくくりつけて育てる「接ぎ木栽培」で行われています。

一方、水尾のゆずは種から育てる「実生栽培」で行われており、収穫できるようになるまでの歳月はなんと15〜18年。

栽培方法から、他のゆずとは大きく異なっているのです。
京都盆地特有の寒暖差の激しい地域で育った水尾のゆずは、デコボコしていて凹凸が激しい果皮が特徴的ですが、何よりも「香り」に定評があります。

ゆず特有の甘酸っぱい濃厚な香りは、料理に使っても他の調味料に負けることがなく”ゆず風呂”にすれば数日香りが持続します。
ゆずがまさに旬を迎えるのが11〜12月。

熟した「ゆず」は多くの果汁を含むため、様々な料理に使われやすく、お鍋やシャーベットにもよく使われていますよね。

そんな京都でも親しみ深いゆずを使用した「大根とゆずの甘酢和え」は、米酢の甘味とまろやかな酸味そして爽やかなゆずの香りをお楽しみいただける一品です。ぜひご賞味ください。
ゆずが楽しめる
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